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相続はお金持ちだけの問題ではありません
高齢化が進んできて、1年あたりに亡くなる方の比率が年々増えてきています。
人が亡くなるということは、その方の残した資産や負債について後処理が必要になるので、結果的に相続の件数も増えているということです。
自分は、お金持ちでもないし、相続とは関係ないと思っている方も少なくないでしょう。
2018年に三菱UFJ信託銀行が行った調査では、平均相続額は2,114万円という金額が出ています。
相続総額が2000万円未満の方は全体の70パーセントを超えています。(預貯金だけでなく不動産や自動車なども含んだ金額)
1億円以上の相続は、全体の4パーセントほどです。
この事から10年前と違って多くの人に相続の問題が生じてくる可能性があるのです。
相続税を払わないとどうなるか?
あなたが相続した財産の総額が、一定の額を超えている場合は、相続税を支払う必要があります。そのことをすっかり忘れて、もしくはわからずにそのままにしていると、ずばり、相続税だけでなく、無申告加算税や延滞税といったペナルティーが科されて多くの税金を支払わなければならなくなります。
相続において重要となるのが、相続税と遺産分割です。
相続税に関しては、まず相続税が発生するかどうかが問題となります。
しかし、実際に相続税が発生しているのは約10パーセント、つまり10人に1人という感じです。
これは、どういうことかというと控除額が大きいとされています。
控除・・・ 課税の対象となる額から一定の金額を差し引くこと
基礎控除 3000万+600万×法定相続人の数
しかしながら、相続税が発生しなくても申告が必要な場合もあります。特例を適用しているような場合です。その場合、申告しないでいると特例が不適用になる場合もありますので注意が必要です。
遺産分割についてですが、その分割を巡って、家族や親類とトラブルになることも多いです。
相続人のうち1人だけ生前贈与を受けていた場合はトラブルになる傾向があります。
日本において、遺産分割調停と審判は年々増加していて、その件数は毎年15000件を超えてきています。調停というのは、関係当人同士で話がまとまらない場合に裁判所の調停委員立ち合いのもとに行われる話合いです。それでも解決しない場合は、審判で裁判官の判断となります。
この遺産分割調停・審判の金額別の内訳をみると、遺産が1000万以下の場合が30パーセント、5000万以下の場合ですと、70パーセントを超えてきています。
相続は、他人事ではないのが理解できたのではないでしょうか。
相続問題になりやすい場合
- 現金がなくて納税することができない。
- 相続税を支払わないといけないか、分からない。
- 遺産分割に納得できない。
- 遺産分割の仕方が分からない。
といったケースが多いです。あなたは相続に対して何か準備はされていますか?